認知症の異常行動
モノ盗られ妄想
認知度が進むと異常行動が目立つようになりますよね。
その1つが「迷惑電話かけ放題」行動。
迷惑電話かけ放題とは言いませんが、いわゆる被害妄想、もの盗られ妄想が高じたようなものです。
うちの母の場合は、実の妹が怪しまれ「泥棒」呼ばわりされてたんです。
若い頃から「あいつはうちに来ると何かしら盗っていく」と頑なに信じていて、歳をとってもそう思い込んでいました。
実際に母のアクセサリーがなくなっていたのかどうかは定かではありませんが、もしかしたら人の目につくような場所に置いてあったネックレスかペンダントは無くなっていたかも…
と言っても、叔母も私が成人する頃から全く顔を見せなくなっていたのでアクセサリーが摂られたことは無かったはずです。
どこかに隠して、それを忘れていただけなんだと思います。
母の認知症が進むと、若い頃からの嫌な思い出が鮮明に蘇ってくるのか、毎日「◯◯子(叔母)に大事な宝石を盗まれた」と騒いでいました。
家族は「また始まった」と誰も相手にしていませんでしたが、母は一人で盗られた事実(?)を延々としゃべっていました。
そんなことが続いたある日のこと、夜10時になると母は決まって叔母の家に電話するようになります。
「あいつに電話して取り返してやる」が口癖で、毎晩電話をするのです。
ところが叔母はとうの昔に引っ越して電話番号 変わってるんですよ。
当然 赤の他人の家に繋がってしまいます。
相手が出ると母はしつこく「◯◯さんのお宅じゃありませんか?」「あ、どうもすみません」と言って電話を切るんですが、そのあと何度も同じ番号に電話する。
相手はたまったもんじゃありません。
それが毎晩 延々と続くのですからね。
そんなある日、間違い電話の相手方からうちに抗議の電話が入りました。
当然母が受けても、ちんぷんかんぷんなので私か父が代わりに出ます。
で、相手からこってりと文句を言われて謝るばかり。
もちろん 母が認知症で異常行動をしている旨を伝えて、うちの電話番号が表示されたら出ないようにお願いするしかありませんでした。
怒り-逆切れ
それからは母が毎晩電話をかけても相手が出ないものだから、電話の前で散々 叔母の悪口を言い、「あいつ 私が電話するとワザと出ない」と怒りモードに。
全く母と言う人はしつこい性格なんだから…自分の思う通りにならないとキレるって どれだけ迷惑な性格なんだ。
本人の中では一瞬前のことは忘却のかなただから仕方ないっちゃ仕方ないんですが。
たまになら我慢もできるけど、毎晩ですから こっちもイライラする。
迷惑電話の相手方にも本人がキツく叱責されてもその場ですぐ忘れてる。
結局 母が電話を諦めるまで何ヶ月もかかったのですが、それは相手方が一切母からの電話に出なくなって、仕方なく母が諦めたからなんです。
どんなに家族を大切に思っていてもこういう些細な出来事が続くと精神的に疲れてきます。
認知症に人に何度言っても聞かない、忘れてる、の繰り返しなので怒りも覚えます。
危険行為
これが迷惑電話じゃなくて、ガスのつけっぱなし、電気のつけっぱなしだったらどうでしょう?
事故につながるかもしれません。
こうなったら家族が面倒を看るのは難しくなります。
高齢者施設に預けるのはこういう問題が起こるからなんですよね。
まとめ
認知症が進むと上記以外にも問題行動をおこすようになります。
本人は昼夜の区別がつきませんから、真夜中に起きだして騒ぎ出すこともあります。
普通に生活してて真夜中に騒ぎ出されるとどうにも対処できなくなります。
こういうことがあるので、認知症の身内はできれば専門のスタッフのいる施設に預けた方がいいのです。
自分の生活を守るためにも・・・